お子様の英語、どこまで発音にこだわりますか?

お子様に英語を習わせる時、どこまで発音にこだわりますか?

英会話スクールを経営している友人の話によると発音にこだわるお母様が結構いらっしゃるそうです。ネイティブ講師は北米出身の方(アメリカ合衆国・カナダ)に限る、イギリスやオーストラリア出身は絶対ダメなどと主張されるのだそうです。

ここで、外国語を学ぶということの意味と意義を考えてみましょう。

私が大昔、通訳学校に通っていた頃、そこの先生がある日このような話をされました。先生のあるご友人が何十万円ものお金をかけて当時流行りだったチケット制の英会話スクールに通い、そこで身につけた成果を披露されたのだそうです。それは本当に見事な発音で、その日の朝、食べてきた食事について話されたそうです。

様々な国際会議の通訳に立ち、外国人ゲストのアテンド(「アテンド」は和製英語、意味:接待)をしてきた先生は、ご友人の素晴らしい発音を聞きながら、何十万円もかけて身につけた英語ではあるが、その日に食べた朝ごはんの話はできるが、それ以外の話はできない美しい流暢な英語に、一体どのくらいの価値があるのだろうかと思った、と言われました。

文化や政治の話もできず、自分の経験や考え、そして意見を英語でまとめてスピーチしたり、情報の交換をしたり、相手の立場や考えを理解するための会話ができないのであれば、どんなに美しい発音で英語が話せてもその努力はあまり意味がないのではないかと思います。

有価証券報告書虚偽記載罪で勾留中なので、タイミング的に大変恐縮ですが、日産自動車のカルロス・ゴーン元会長のスピーチを聞いたことがあります。彼の発音はイギリス英語でもなくアメリカ英語でもなく、英語の発音にうるさいお母様なら顔をしかめるような強い訛りのある英語なのですが、内容はとても面白く魅了されました。

カルロス・ゴーン(Wikipediaより転載)

美しい英語の発音で「朝ごはん」に何を食べたのかという話を聞きたいか、企業文化の全く違う日本と欧米の2つの会社を経営し、違いを「弱点」とせずむしろ「強み」に転換しながらアライアンスを作り上げ、世界をリードするグローバル企業に育て上げた考え方や方法をユーモアたっぷりの語り口で、しかし英語としては訛りが極端に強いスピーチを聞きたいのか、このブログを読んでおられる皆様は、どちらが聞きたいですか? お子様には、どちらの話を聞いて「内容を理解」できるようになってもらいたいですか?

結論を申しますと、l とr、sとth(zとth)、aとuなど、日本語にはない英語独特の発音の聞き分けとスピーキングをきちんと学習できるのであれば、それ以上の発音へのこだわりは必要ない思います。ましてや講師がアメリカ英語を話そうがイギリス英語を話そうが、英語の発音と「ローマ字読み(日本語の発音)」との違いをしっかりと教えていただけるのであれば、どちらでも構わないと思うのですが、いかがでしょうか?

それよりも、自分の意見が英語でしっかり言えたり、グローバルプレーヤーのユーモアたっぷりの、しかし目から鱗(うろこ)の刺激的なスピーチを聞いて楽しめるだけの英文法や語彙(英単語)を身につけることに努力を費やした方がはるかにお子様の将来にとって役に立つのではないでしょうか?

ミラクルメソッド英単語暗記大作戦は、基礎的な発音の知識をお子様に授けますが、それを土台にグローバルの舞台で使える英語力をしっかりと身につけて欲しいと思っています。

英単語は、すべての英語学習の始まりになります。アルファベットの読み方から正しく学ぶ必要があります。2020年からは、この基本を小学生の間に身につけることが必須になります。現在、小学校低学年・中学年のお子様をお持ちの保護者の皆様、ミラクルメソッド英単語暗記大作戦で、英単語の読み書きの基礎を今のうちに身につけておきましょう。

遊び感覚で、正しい基礎を身につけることができます。