2020年から大きく改革される小学生の英語教育とそれに先駆けての準備(その1)

■2020年には小学校3年生から英語教育がスタート!

これまで義務教育課程における英語教育は中学校からでしたが、世界のグローバル化の中でグローバル人材の育成や必要性に迫られ、小学校から英語教育が義務化されることになりました。

具体的には2020年から小学校3年生より英語教育がスタートします。

なお、この英語教育改革に先駆ける形で、現在も小学校5年生で外国語活動と称する体験型学習が実施されていますが、この活動が小学校3年生からスタートするというわけです。

小学校3年生の授業では、アルファベットを書くことや動物の鳴き声などを英語で体験するといったもので、幼児英語教室のレッスンにも似たスタイルが想定されます。

この段階ではあくまでも体験学習としての位置づけで、教科とはならないため、通知表などで成績がつくことは予定されていません。

英語が苦手に感じる中学生などが多い中、英語教育を早期に体験型学習から導入することで、英語は楽しい、面白いと感じて学習に積極的に取り組むようにするというのが狙いです。

2020年からは小学校3年生と4年生において年間35コマの英語活動が義務化しますが、それまでの準備期間として2018年から既に年間15コマの活動が始まっています。

■小学校5年生からは成績がつく

小学校5・6年生になると2020年からは教科としての英語がスタートし、テストなども実施され、通知表にも成績がつくことになります。

年間70コマの英語の授業が義務化するため、週に3回ほどの授業が時間割に入ってくるかもしれません。

2020年に向けての指導要領によれば、小学校卒業時点で600語から700語程を習得することを目標に掲げています。

現在は中学校で学習している内容を小学校の高学年のうちに学んでしまうという早期学習がコンセプトと言えるでしょう。

ここで注意して欲しいことは、これまでは中学1年で学んでいた英単語学習(英語の読み書きの学習)が、小学5年生に繰り下がるということです。

すると、現在の中学1年生が陥っている「英語」と「ローマ字」の混乱が、小学5年生から起こってくる、つまり「英語」と「ローマ字」の混乱の低年齢化が起きるというわけです。

同時に、英単語の読み書き、そして英単語暗記の段階でつまずくお子様が出ると思います。そういう小学生たちはどうなるのでしょうか? 現在の中学生が陥っている悲惨な落とし穴、「英語苦手」「英語嫌い」へとまっしぐらに落ちて行くかもしれません。

小学校の授業は、言うまでもなく集団授業です。できる子もいればできない子もいます。でも、できない子がたくさんいるのに英語の授業だけがさっさと進んで行ったら・・・? 今の中学生以上の人数の「英語嫌い」の小学生が生まれてしまう可能性があります。

英単語、単語の暗記、そして読み書きには、「学び方」があります。その学び方さえ前もって身につけておけば、小学校の必須科目の英語に困ることはないのです。

現在の小学校高学年向けの準備措置として、2018年度から年間50コマの授業を導入して、英語の簡単な読み書きや会話を学ぶ授業がすでにスタートしています。

あなたのお子様は大丈夫ですか?